動詞+動名詞 動詞+不定詞 

英語の動詞には動名詞だけ、to不定詞だけを目的語に取る動詞、その両方を目的語にしてほとんど意味が同じ動詞、両方を目的語にできるが意味が変わる動詞、両方とも目的語にしない動詞がある。

不定詞の特徴

不定詞の特徴は時制がないこと。
つまり現在時制のような習慣、一般的真実を表すわけではない。
過去時制のように現実にあったことを表すわけでもない。
そのため不定詞は現実のことを表すわけではない。
動詞と不定詞の間に時間差を感じさせ これから先の仮定、未定の表現になる。
また主語の選択的行動を表す。


toは続く単語までの到達を表すので、 動詞の次に「そして」のような間、到達までの時間、距離を感じさせる。
目的に至ったかどうかは不明。

例えば、

I decided to find a way to communicate with aliens.
私は宇宙人とコミュニケーションを取る方法を探すことに決めた。

decide―>find
まず決心 (decide) という現実の状態の説明があって、そして、その後にそれは見つける (find) ことだという表現。
decidedは過去時制であるので現実に起きたこと。決心したのは現実。
一方、toに続くfindは時制がなく、見つかったわけでもないし、助動詞もついていないので、推量や可能性にも触れられていない。
当然にこの文からは宇宙人とコミュニケーションを取る方法が見つかったかは不明。
話の趣旨は「決めた」という事実があったこと。

I suggest finding a way to communicate with aliens.
私は宇宙人とコミュニケーションを取る方法を探すことを薦めた。
話の趣旨は「 探すことを薦めた 」という事実があったこと。

動名詞の特徴

動詞が名詞化した動名詞は、動的で実際に物事が起こってるイメージがある。
そのため動名詞は現実的で具体的なことを示す。
動詞と動名詞の間には、動詞と不定詞のように時間差は感じさせず、同時性がある。

動的で実際に起こってるイメージ。
そのため動名詞は現実的で具体的なことを示す。
動詞と動名詞の間には、動詞と不定詞のように時間差は感じさせず、同時性がある。

目的語に至ったことを表す。

動名詞、不定詞どちらも目的語に取れるが意味が変わる動詞

 ではまず動名詞、不定詞どちらも目的語に取れるが意味が変わる動詞でその違いを見てみよう

forget

I forgot to see a lunar eclipse.
月食を見ることを忘れた。(見に行く行動をすることを忘れた)
I forgot seeing the lunar eclipse.
月食を見たことを忘れた。

不定詞は目的語に至らなかった意味。
動名詞は目的語に至った意味。
動名詞は見た現実があったことを表している。

この逆の意味がやはり動名詞、不定詞どちらも目的語に取れるが意味が変わる動詞
remember

remember to see
忘れないで(これから)見る
remember seeing
(実際に)見たことを覚えている

regret

~することを気の毒、済まないと思うという意味

I regret to say that he is damn idiot.
残念ながら彼は大馬鹿者だと言えます。(残念な気持ちが起こって、そして言う)
I regret saying that he was damn idiot.
彼は大馬鹿者だと言ったことを後悔しています。

不定詞は言える可能性について表している。
動名詞は言った現実があったことを表している。

try

He tried to break a beer bottle on his forehead.
彼は額でビール瓶を割ろうとした。(試す気持ちが起こってやってみた)
He tried breaking a beer bottle on his forehead.
彼は額でビール瓶を割ってみた。(割ることを試した)

不定詞は割れたかどうかは不明。動名詞は割れた。

remain

They remained to help everyone escape.
彼らは皆が逃げるのを手伝うために残った。(残ってそして助けた)
He remained watching television.
彼はテレビを見続けた。

ここからは動名詞、不定どちらかしか目的語に取れない動詞の説明に入る。

acknowledge

動名詞しか目的語に取れない動詞

He acknowledged killing his wife.
彼は妻を殺したことを認めた。

話の趣旨は「妻を殺した」という事実があったこと。それを認めたということ。

「認めた」ことも「殺した」ことも現実。
殺すという行為が実際になければ認めることは不可能。

といったわけで、
acknowledgeは動名詞しか目的語に取れない。

このような動名詞しか目的語に取れない認める系の動詞には、admitがある

plan

不定詞しか目的語に取れない動詞

He planned to kill his wife.
彼は妻を殺すということを計画した。

話の趣旨は単に「計画した」という事実があったこと。
計画と殺すことには時間差がある。
当然、計画したのは現実だが殺したかどうかはわからない。

不定詞to killを動名詞killingにすると、
彼は妻を「殺したこと」を計画したというようなニュアンスになってしまう。

といったわけで、
planは不定詞しか目的語に取れない。

He acknowledged planning to kill his wife.
彼は妻を殺そうと計画したことを認めた。

この場合は、認めたことと計画したことは現実だが殺したかどうかは不明ということ。

confess

動名詞しか目的語に取らない動詞

He confessed beating the monkey to death.
彼はその猿を殴り殺したことを認めた。

実際に殴ったことを認めたということで動名詞が目的語になる。

threaten

不定詞か目的語に取れない動詞

He threatened to kill her family.
彼は彼女の家族を殺すと脅した。

脅したことが現実で、殺すことは現実になるか分からない。

よって不定詞か目的語に取れない。

postpone

動名詞しか目的語に取れない動詞

The company has already postponed building the shopping centre.
その会社はそのショッピングセンターの建設を延期しました。

実際に建築することが延期が成されたということが話の趣旨 。
postponed buildingで建築作業が延期されたことを表している。

同じような使い方の動詞にstop, discontinue, delayがある。

He delayed seeing a doctor until it was too late.
手遅れになるまで彼は医者の診察の機会を遅らせた。

choose

不定詞しか目的語に取れない動詞

You can choose to hide your username from other players .
あなたは他のプレイヤーからあなたのユーザー名を隠すことを選択できます。

選ぶという意味の単語なので
choose→hide

選んでから隠すかどうかまでは時間差がある。
選んでから隠すかどうかは決まっていないこと
といったわけで、
不定詞しか目的語に取れない。

avoid

動名詞しか目的語に取れない動詞

何かの出来事を避けるという意味。

They avoided facing the risk of being sued.
彼らは訴訟を起こされる危険に直面するのを避けた。

実際に直面するような現実があったのを避けたという意味。
avoidedとfacingの間には時間差はない。あったら直面してしまう可能性が出る。

避ける対象が目的語の動名詞になる。

このような避ける、逃げる系の 動名詞しか目的語に取れない動詞にはevade, escapeがある。

She managed to evade being caught by police for 20 years .
彼女はなんとか20年も警察に捕まるのを逃れた。

refuse

不定詞しか目的語に取れない動詞

~しないことを決定するという意味

He refused to face the reality.
彼は現実に立ち向かうことを拒んだ。

先に拒んでいるので立ち向かう具体性もない。

立ち向かう方向へ

立ち向かう方向に行かないことを決定したということ。

deny

動名詞しか目的語に取れない動詞

何かを認めること、承認すること、受け入れること、何かに同意することを拒否するという意味。
何かが目的語になる。

She had previously denied accepting bribes.
彼女は以前賄賂の受け取りを拒否していた。

受け取った事実を否定したということ。

deserve

不定詞しか目的語に取れない動詞

We all deserve to live in safety and freedom from violence.
私たちは皆、安全で暴力から自由になった状態で生きるに値する。

ふさわしい、資格があるという意見の表明が話の趣旨。
目的が達成されて実際にそのような状態で生きているという話ではない。

価値があると訳されることが多いが、正確には値するという意味なので悪いことにも使う。

I was in the wrong and deserve to be punished.
間違っていたので罰せられるに値します。

pretend

不定詞しか目的語に取れない動詞

I pretended to know something about the incident.
私はその事件について何かを知っているふりをしました。

現実には知っていないということで、不定詞しか目的語に取れない。

learn

不定詞しか目的語に取れない動詞

自分の力でもって何かが出来るようになるという意味

He has finally learned to pitch with confidence.
彼はついに自信を持って投球することを学んだ。

努力して学んだ結果、自信を持った投球ができるようになったという趣旨の話。
自信を持って投げるピッチングの技法を学んだということではない。

practice

動名詞しか目的語に取れない動詞

He used to practice pitching in front of his house.
彼は家の前で投球練習をしていたものだ。

現実に 投球練習 をしていたということで動名詞が目的語になる。

afford

不定詞しか目的語に取れない動詞

The city could not afford to build the museum.
市は美術館を建てる余裕がなかった。(建築という具体的な状態に向かえなかった)

話の趣旨は「余裕がなかった」という事実があったこと。
美術館を建てる具体的なことは話のテーマではない。

consider

動名詞しか目的語に取らない動詞

He considered killing his wife
彼は妻を殺すということを考えた。

こうやって例文を見るとplanのように目的語に不定詞でもいいのではと思えるかもしれない。
しかし、considerは計画するというような行動の意味ではなく、
「選択や決定を下す前に、慎重に考える」という意味の動詞。
具体的な方策を考えるということ。考える対象が目的語になる。
そのため目的語に具体性のあるイメージのある動名詞が選ばれることになる。

考えることとその内容に時間差はない。具体的な内容がなければ考えることは不可能。

殺したことは現実でなくても、実際に殺すことを頭の中で考えたことは現実である。

He considers making a film on the incident.
彼はその事件に関する映画の製作を考えている。

considers making a film
は計画しているのではなく具体的な制作手段を考えているという意味。
こういった思考的な意味で動名詞しか目的語に取らない動詞にはimagine, fancy, anticipateがある。

He imagined kiling his wife.
彼は妻を殺すことを想像した。

現実には殺してないが想像の世界では殺したということ。

殺す計画をしているところを想像したなら、
He imagined planning to kill his wife.

anticipateとexpect

anticipatもexpectも日本語では予期されると訳されるが、ニュアンスは違う

anticipateは何かが起こるんじゃないかと予期して、前もって対処する、心構えを持つという意味
目的語は動名詞しか取らない

expectは状況から判断して何かが起こるんじゃないかと予期するという意味
目的語は不定詞しか取らない

I anticipate seeing you soon.
近いうちに実際にあなたに会うことへの心構えをしている
I expect to see you soon.
(今の状況だと)近いうちにあなたに会えると思います

まあ、これは意味の違いはほとんど感じられない。

thinkも不定詞を続けて予想するという意味になる。

動名詞、不定詞どちらを目的語にしてもほとんど意味が同じ動詞

attempt

He attempted to hide the gun.
銃を隠そうと試みる。
He attempted hiding the gun.
銃を隠すことを試みる。

「試みた」ということが話のテーマなので、動名詞でも結果がわからないのでほとんど同じ意味になってしまう。

begin

My dog began to run after her.
私の犬が彼女を追いかけ始めた。
My dog began running after her.
私の犬が彼女を追いかけることを始めた。

begin to do は動作の開始、begin doing は開始された動作の継続に重点を置いているという微妙なニュアンスの違いはあるが、意味的に大差ない。
進行形の時、ものが主語の時には不定詞が使われる場合が多い。

このような動名詞、不定詞どちらも目的語に取れる始める系の動詞にはstartがある。
ものが主語の時には不定詞が使われる場合が多いのも同じ。

continue

tropical montane forests continue to disappear
熱帯の山地林は消え続けている(消える方へ続いている)
tropical montane forests continue disappearing
熱帯の山地林の消滅が続いている(消えることが続いている)

このような継続した状態を表す動詞に続くと動名詞も不定詞も同じような意味になってしまう。

hate

They hate to be called racists.
They hate being called racists.
彼らは人種差別主義者と呼ばれることを嫌った。

好きとか嫌いという意味の動詞の後は動名詞でも不定詞でもほとんど同じ意味になる。
like, loveなども同様

neglect

Many users neglect to back up their iPhones.
Many users neglect backing up their iPhones.
多くのユーザーは自分のiPhoneをバックアップすることを怠っている。

不定詞を目的語にする頻度の方がはるかに多い。

propose

My father proposed to change the names of my cat.
私の父は(これから)私の猫の名前を変えようと提案した。
My father proposed changing the names of my cat.
私の父は私の猫の名前を変えることを提案した。

変えようとする提案も、変える提案もほとんど同じ意味。

このように動詞の持つ意味と目的語の形の構成で文の意味合いが決まる

人を主語にする形容詞

人を主語にするとはどういうことか

形容詞が動詞の補語として叙述用法として使用される場合、主語が人だけの形容詞が存在する。

形容とは物事の姿・性質・ありさまなどを言い表すことと定義される。

となると人のみを形容する言葉は、喜怒哀楽など人間特有の感情、心理状態を形容する言葉が考えられる。

例えばhappy

The boy was happy to be reunited with his mother.
その少年は母親と再会できてうれしかった。

table is happyとかtea is happyとかhorror is happyは言えない
(言えないことはないが意味不明)

また
It was happy for the boy that he was reunited with his mother.
というような、
少年が母親に再会できたこと>がうれしい状況だったというような文ができそうだが不可。

なぜなら、
happy
はあくまで人の気持ちを叙述で表現する言葉で、状況の説明には使わないから。

例えば
lucky
のような状況の説明に使える単語であれば、

It was lucky for the boy that he was reunited with his mother.
少年が母親に再会できたこと>は幸運だった。
のような文ができる。



叙述用法としては人のみが主語だが限定用法では人以外でも使える

叙述用法として使用される場合には、主語が人だけの形容詞でも前から定義する限定用法では人以外も形容できる。

How do you find your happy place?
あなたはどうやってあなたが幸福を感じる場所を見つけますか?

The concert ended on a happy note.
コンサートは明るい雰囲気で終わった。


主な人を主語にする形容詞

angry
ashamed
delighted
disappointed
excited
furious
glad
happy
pleased
proud
sorry
surprised
thankful

これらの単語は叙述用法では人間の感情、精神面のことを述べるのみで状況、状態の説明はできない、

when節 名詞節と副詞節の区別

話が具体的な日時などの話題の場合、when節が「時を」「時が」の意味の場合は名詞節
when節が「となれば」の意味の場合は副詞節

副詞節の動詞は現在形

副詞節は未定、仮定のことを述べているので確実な未来のこととはとらえられない

Tell me when you will leave your office.
会社を出る「時(具体的時間)を」教えてください
名詞節

Please let me know when you leave your seat.
席を離れる「となれば」一声かけて下さい
副詞節

Please let me know when you will come to Hiroshima.
広島に来る「時(具体的時間)を」教えて下さい
名詞節

Please contact me when you come to Hiroshima.
あなたが広島に来る「となれば」私に連絡してください
副詞節

I forgot the dates of when you will go to Hiroshima.
あなたが広島に行く「日にちを」忘れました
名詞節

What do you want to do when you go to Hiroshima ?
あなたは広島へ行く「となれば」何がしたいですか
副詞節

Please tell me when I will receive that gun.
私がその銃を受け取け取る「時(具体的時間)を」おしえてください
名詞節

I will contact you when I receive that gun
私がその銃を受け取った「となれば」あなたに連絡します
副詞節